


各講演後の質疑の時間には、参加者から活発なご質問を頂きました。終了後にも講演者へのご質問の方が列を作り、熱心に訊いておられました。
撮影関係:39名
ラボ:55名
ポストプロ:35名
学校:4名
その他:33名
計166名のご参加を頂きました。
ARRI DIワークショップ&ユーザートレーニング今回のワークショップは、ARRIが香港に支店を開設した記念のアジアワークショップの一環として開催したものです。日本のプロフェッショナルの方々は、忙しくて香港といえどもなかなか出かけられない、という事情を伝え、日本で別途開催することになりました。
ARRI DIワークショップ・アジア2008年5月19日 香港
ARRI DIユーザートレーニング・アジア2008年5月20・21日 香港
まる1日をかけた催しで、学生約50名を含み約200名が参加しました。日本からも数名ですが参加頂いています。
ARRIデジタルは、アリレーザー、アリスキャンのユーザー様向けに年間1~2回、ユーザートレーニングを開いています。例年ミュンヘンのARRI本社で行っていますが、今回は初めてアジアでのユーザートレーニングを実施しました。ミュンヘンでは通常2~3日をかけて実施しますが、今回の香港でのトレーニングはアリレーザー、アリスキャン各1日という短縮版でした。日本からユーザー様4名、中国他アジア諸国から15名程度参加がありました。
活発にご質問を頂きまして、講演者も喜んでおりました。カラリストに対する質問の一部をご紹介します。
| Q: | DI作業の今後の現状と動向は? 特に解像度について。 |
|---|---|
| A: | 現状では、全篇4K処理映画は世界でも15本程度。中でもtrue 4Kといえるものは非常に少ない。スキャンは4Kでも、DI処理を実際に4Kでやる例は殆どない。今後は、DCIデジタルシネマ規格で4Kメインに規定されているので、当然4K方向に進むだろう。DIシステムも来年は4Kリアルタイム処理の製品が出揃うだろうが、劇場のディジタル・プロジェクターの大半が2K、4K製品も1機種しかないし、コストは2Kの3倍かかるので、4K処理が増えるのはだいぶ先ではないだろうか。 |
| Q: | DIに於ける撮影監督やカラリストの立場は? どのくらいの時間作業に立ち会うのか? |
|---|---|
| A: | 基本的にはカラリストは撮影監督に対して責任を負う、撮影監督が監督に対して責任を負うというのが原則。撮影監督は撮影意図・状況を熟知しているから、最後まで立ち会うのが理想。しかし、実際誰がどこまで立ち会うかは制作会社が決めるので一概に言えない。DIで特にカラーグレーディング作業に掛ける時間は、ハリウッドでは最低3週間が必要と言われている。特例では「ロード・オブ・ザ・リング」の用に三部作でまる3年は特例として、最近でも「パフューム ある人殺しの物語」ではカラリスト2人で12週間、という実績がある。「パフューム」の場合はドイツ映画史上最大の製作費が掛けられている。予算次第であるが、普通の作品ではだいたい9〜10日間。 |
| Q: | 3D作品が増える傾向だが、カラーグレーディング作業は違うのか? |
|---|---|
| A: | 自分は3Dの経験はあまりないが、データ量は2倍になるし、やはり違うアプローチが必要と思う。 |
| Q: | 素材にリニアとlogが混在する場合はどうするのがよいのか? |
|---|---|
| A: | 最終出力がフィルムの場合は、まずlogが基準となる。リニア/log素材の比率によるが、リニアが大半の場合はlogをリニアに変換してDI作業し、リニアがごく一部の場合はリニア素材をlogに変換して作業するのが良いだろう。カラリストの考え方で決める。 logベースのカラリストとリニアベースのカラリストは違うと思う。自分はフイルム出身なので、リニアの仕事もするが基本はlogと考えている。自分はlogで統一するのが一番効率がよい。 |
ご来場者に配布致しました下記資料は、PDFファイルでダウンロード出来ます。
※講演プレゼン資料(1・2・3部/英語版)をご希望の方は(arriclub@camnac.co.jp)までメールにてお知らせ下さい。
なお、当日の配布資料「DIハンドブック」のみ、印刷物(CD付き)の配布となりますのでご希望の方は、(arriclub@camnac.co.jp)までお申し込みください。
ご質問、ご希望中で多かった「より具体的なワークフローやシステムについて知りたい」というご要望については、クォンテル(株)発行の『Quantel DI Handbook Edition 2』の内容が適当と思われますので、現在クォンテル(株)に日本語版配布について見当して頂いております。決まり次第お知らせ致します。
講演内容についての訂正とお詫び
5月21日東京セミナーにおきまして、弊社翻訳不手際により、訳語の一部に不適切なものがあり、会場でご指摘を受けました。カラーマネージメントの原理説明中、metamerism(メタメリズム)『物理的には別のスペクトル特性だが、眼には同じ色に見える現象・構造』を「構造異性」と訳しましたが、画像では「条件等色」が適正な訳語でした。 調査不十分をお詫び申し上げます。 訂正いたしますとともに、ご指摘を感謝致します。
弊社通訳の不行き届きにも拘わらず、最後までご参加いただき、まことに有難うございました。