AMIRA「ワークフロー」

     
  • アレクサ画質で最高200fps収録

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    アミーラは世界で広く使われているアレクサと同じセンサーを採用し、HD、2K収録においてアレクサ同様のすばらしい画質を提供します。高品質ポストプロコーデックでの撮影が広く受け入れられている現状において、アミーラはQuickTime ProResのカメラ本体収録を特徴としています。

    経済的なベーシックセットからプレミアムライセンスセットまで、アミーラには用途に応じてProResコーデック、ガンマ、最大フレームレート、解像度、カメラ内ルックサポートの機能が異なる3種類のモデルが用意されています。もしアドバンスやプレミアムの機能が必要であれば、ベーシックやアドバンスからのライセンスアップグレードも可能です。また、1週間単位でのアップグレードも可能です。

    デジタルオーディオ4トラックを含むProRes 422で、約66GB/時間の収録を可能にするアミーラは、ドキュメンタリーワークに理想のカメラです。2K ProRes 4444 12bit Log Cデータをカバーするオプションにより、あらゆる配布用フォーマットに最適なカメラです。

  • センサーピクセル数 2,880×1,620 (16:9), 3,168×1,782 (サラウンドエリアのモニタリング)
    有効撮像面積 23.76×13.37 mm / 0.935×0.526インチ
    収録フォーマット 1,920×1,080 (HD)
    2,048×1,152 (2K)
    3,840×2,160 (4K)
    収録フレームレート 0.75~100fps [ベーシック]
    0.75~200fps [アドバンス / プレミアム]
    1/1,000 fps単位で調整可能
    収録コーデック 10ビット ProRes 422 (LT) / 422 [ベーシック]
    10 ビットProRes 422 (LT) / 422 / 422 (HQ) [アドバンス]
    10 ビットProRes 422 (LT) / 422 / 422 (HQ) / 12 ビットProRes 4444 [プレミアム]
    ガンマ Rec 709 ビデオ [ベーシック]
    Rec 709 ビデオ / Log C [アドバンス/プレミアム]
    音声 4+1トラック 24ビット 48Hz PCM

  • 収録オプション

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    アミーラは、ハイクオリティなポストプロダクションコーデックであるQuickTime ProResをカメラ本体で収録することができます。購入時、もしくは追加可能なライセンスによる収録可能なフォーマットは以下の通りです。

    ベーシック : 1,080i/p ProRes 422、~100 fps
    アドバンスド: 1,080i/p ProRes 422 (HQ) Log C、~200 fps
    プレミアム : 2K ProRes 4444 Log C、~200 fps

  • コーデックと参考ストレージ条件、収録時間
    コーデック 色深度 解像度 参考データレート ストレージ条件 参考収録時間 用途
    24fps時(1) 24fps時(1) 120GB, 24fps時
    ProRes 422 (LT) 10ビット HD 90Mbit/s 40GB/h 3時間 ENGスタイル
    2K 100Mbit/s 45GB/h 2.5時間
    ProRes 422 10ビット HD 125Mbit/s 57GB/h 125分 ENGスタイル
    2K 140Mbit/s 65GB/h 110分 テレビ番組
    ProRes 422 (HQ) 10ビット HD 185Mbit/s 85GB/h 84分 ハイエンドテレビ
    2K 210Mbit/s 98GB/h 73分 番組
    ProRes 4444 (2) 12ビット HD 280Mbit/s 128GB/h 56分 ハイエンドテレビ
    2K 320Mbit/s 146GB/h 49分 番組、映画
    注:(1)オーディオなしの画像のみ。Apple ProResは可変ビットレートのコーデックです。
    実際のデータレートと収録時間はシーンによって変化します。
    (2)ProRes 4444のアルファチャンネルは、アミーラでは使用しません。

  • イメージエンコーディング

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    アミーラはLog C、Rec 709、もしくはカスタムルックでの撮影が可能です。
    Log CとRec 709は、通常それぞれ異なった制作環境で使われる2タイプのイメージエンコーディングです。

  • Rec 709 ビデオ
    Rec 709は、そのままコンピューターやビデオモニター、もしくはデジタルプロジェクターで、エンコーディングなしで表示できるトーンが得られます。もし編集工程でカラーコレクションできない場合、Rec 709による撮影は有効な選択です。

  • Log C
    Log Cは、センサーから入力されるハイダイナミックレンジのシーンデータを対数(logarithmic)でエンコーディングした画像です。Log C画像のデジタル値は、露出計で測定される露光時間に比例しています。その結果、とても平らな”データカーブ”になります。
    Log Cエンコーディングは、ハイライトも暗部も圧縮せず、収録した画像全体をコントロールします。しかし、Rec 709やDCI P3のモニターやプロジェクターで、視覚的に正しいコントラスト再現や色再現するには、ディスプレイのカラースペースにエンコーディングする必要があります。

  • インカメラルック
    アミーラの内部では、センサーデータは最初からLog Cにエンコードされた画像として扱われます。カメラをRec 709出力に設定した場合、3D LUTが適用され、Log C画像をモニタリング、もしくは収録用にエンコードしたビデオ画像に変換します。
    ビデオ出力は、カメラ内のルックパラメーターを調整することでカスタマイズ可能です。
    Rec 709 はアミーラのデフォルトのルックになっています。

  • コンパクトで高速 – CFast 2.0カード

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    アミーラは収録したデータを直接CFast 2.0カードに記録します。この新しいカードは特に放送、映画、そして写真業界のプロの要求に対応するために作られました。最大350MB/sの書込み速度で2Kのフッテージを200fpsまで記録することができます。

  • サポートするメディア
    アリ社はコンパクトフラッシュアソシエーションの会員であり、CFast 2.0の仕様決定からプロジェクトに参画しました。SanDisk社とは強い協力関係にあります。SanDisk社のCFast 2.0カードは、アリのアミーラとアレクサXT(CFast 2.0 アダプターが必要)がサポートする最初の製品です。

    新しいカードをカメラに採用するには、さまざまな要件を満たす必要があります。カードメーカーはアリのパートナープログラムを通じてアリと協力しています。以下は、現在サポートしているカードの一覧です。

  • メーカー メディアのタイプ 容量 対応する最大フレームレート *2
    SanDisk社 SDCFSP-060G-X46 - 60GB 60GB 120fps
    SanDisk社 SDCFSP-120G-X46 - 120GB 120GB 200fps
    注:(1) CFast2.0カードは、コンパクトフラッシュ(CFカード)との互換性はありません。(インターフェースの形状とメモリー構造などが異なります。)
    (2) 60GBモデルをご使用の場合、データ転送速度の制限により収録可能なフレームレートは最大120fpsです。

  • コーデックスCFast 2.0 カードリーダー

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    コーデックス社との協力によって、高速ファイル転送と堅牢な機構を兼ね備えた信頼性の高いCFast 2.0カードリーダーが作られました。

  • ダイキャストのメタルハウジングを採用し最大435MB/sの転送レートを実現しています。MacもしくはPCにUSB3.0経由で接続可能な上、バスパワーで動作するためACアダプターが不要です。Apple社のMountain Lion(OS X 10.8)とWindows 8以降のOSは、USB3.0をネイティブでサポートしています。もし古いOSをお使いの場合には、サードパーティーのUSB3.0ドライバーをインストールしていただく必要があります。これらのドライバーをお使いの場合、転送速度が遅くなることがあります。

  • バックアップの正しいやり方

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    デジタルメディアはストレージに対する考え方を変えました。10年前にはオリジナルネガをインターメディエイトフィルムに焼いた後に捨ててしまうことは考えられませんでしたが、今ではポスプロに届けられるフッテージは、オリジナルの孫コピーということもよくあります。しかし、コピー作業はデータの一部が正常に転送されないリスクを抱えているため、Windows ExplorerやMac Finderもしくはターミナルのcpコマンドで行われる、単純なファイルのコピー作業は推奨していません。

  • ベリファイ コピー
    ファイルのコピーを行った際、データが正常に書き込まれたことをベリファイ(検証)するツールは、無料のものから専用のハードウェアを含む高性能の製品までさまざまなツールがあります。以下にそのいくつかを紹介します。

  • ・Pomfort社Silverstack(www.pomfort.com)
    価格は699米ドルですがレンタルも可能で、ファイルコピーのベリファイド機能以外にも様々な機能があります。このプログラムはあらゆるタイプのファイルをコピーし、オフライン用にデータベースのすべての情報を維持するだけでなく、ショットレポート出力やメタデータのサポート、またQCのインターフェースを提供します。さらに本製品は、アミーラのLog Cフッテージに3D LUTを自動でロードし適用する機能を備えた最初のツールです。

  • ・ShotPutPro(http://www.imagineproducts.com/)
    低価格なアプリケーションです。

  • ・Double Data (http://www.doubledata.biz/)
    GUIのついた便利なアプリケーションです。

  • ・Rsync(http://rsync.samba.org)
    無償のターミナルプログラムです。RsyncはLinuxと OS Xのシステムではプレインストールされています。

  • ・Codex DigitalからはVault
    Vaultはあらゆるタイプの記録メディアに対応し、フッテージを内蔵もしくは外部ストレージに転送することができるメディアサーバーです。Vaultはハードウェアとしての拡張性を有した独立したシステムで、安全性、ベリファイドファイルのマネージメント、再生、レポート出力などが可能です。

  • ルックを使った撮影

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    プリプロダクションにおいて、ルックを決めておくことは長期的視点で有利になります。意図したルックを撮影中や編集中に見ることができ、カラーグレーディングにおける長時間のディスカッションを避けることができます。アミーラのルックはカメラ内で直接作成することもできますし、無償のアリカラーツール (Macのみ対応)や、カラーグレーディングソフトで作成したカスタム3D LUTを、アリカラーツールを使って、アミーラのフォーマットに変換することができます。
    アミーラでルックを使うには2つの方法があります。

    ・ルックでエンコーディングされた画像を収録(エンコーディングされているので元に戻すことはできません)
     - 作品に応じたルックを使えば、すぐにそのまま修正なしに画像を使えます。
     - テクニカルなルックを使えば、カメラの性能を確認できます。(たとえば、ハイライトのディテールを確認するためのルック)
    ・ルックをモニターアウトにのみ適用
     この場合、収録画像はLog Cで、ルックはフッテージのメタデータに記録されます。
     これは復元可能なルックのワークフローで、ルックに関するあらゆるパラメーターを元に戻すことができます。

  • アミーラルックの詳細
    アミーラのデフォルトルックはRec 709ですが、ASC CDLのパラメーターや3D LUTを適用することによってカスタマイズ可能です。ルックが出力にどのように影響するかを理解するためはに、センサーからの画像をたどっていく必要があります。

  • ホワイトバランスと画像のLog Cエンコーディングに続くアミーラルックの最初のパートは、ASC CDLです。
    ASC CDLは、米国映画撮影監督協会によって標準化された、ルックを管理するためのメタデータ規格です。スロープ、オフセット、パワー、そしてサチュレーションの順に適用されます。
    2つ目のパートは、Log Cデータを、出力のカラースペース(例えばRec 709)に変換する3D LUTです。3D LUTのオプションは以下の通りです。

    ・デフォルトのARRI 3D LUTを使って、入力されたLog CデータをRec 709に変換(調整なし)
    ・ブラックガンマ、ガンマ、ニー、サチュレーション、サチュレーション バイ ヒュー(6軸カラーベクトル)を調整したカスタム3D LUT
    (これらの調整パラメーターはビデオルックパラメーターと呼ばれています。)
    ・カラーグレーディングツールからインポートした、カスタム3D LUT
    (より精密な色調整が可能で、DCI P3のような他のカラースペースへ変換することもできます。)

  • 画像のコントロール

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    アミーラはカメラメニューで、直接ルックを管理、作成、修正することができます。
    既存のルックファイル(例えば、default Rec 709)をコピーし、名前を変更します。
    HD-SDI出力で変化をモニタリングしながら、ASC CDLパラメーターとVLP(ビデオルックパラメーター)を調整します。
    ルックを修正した結果は、接続しているHDモニターで確認できます。
    注:VLP(ビデオルックパラメーター)はルックがデフォルトのアリ3D LUTに基づいているときのみ可能です。

  • シンプル グレーディング

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    アリカラーツール (Macのみ対応)を使えば、Macでアミーラルックファイルを作成、修正、保存することができます。このソフトは、カメラのフッテージやハードディスクのライブラリーからファイルを読み込むことや、カラーグレーディングツールであらかじめ作成したカスタム3D LUTをインポートすることができます。データはアミーラルックファイル フォーマットでセーブしたり、ほかの用途で使用するためにエキスポートしたりすることもできます。

    アリカラーツールは、カメラメニューよりも早く、簡便に作業することができます。本ソフトはマウス、もしくはキーボードによるカラーコントロールに対応しており、将来はグレーディングパネルのサポートも計画しています。

  • アリカラーツールの最新バージョンは下記リンクから入手することができます。リンク先の"ARRI Color Tool (ALEXA Mini and AMIRA)"からダウンロードしてください。

  • カスタム3D LUT

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    ハイエンド カラーグレーディングツールには、CDLとVPL(ビデオルックパラメーター)の調整機能だけでなく、さらに多くの機能があります。
    例を挙げると、カラーグレーディングツールでは単純なルックパラメーターでは表現できない方法でカーブ(たとえばトーンマップカーブ)を作ることができます。また、基本色を抽出し、それを変更するような機能は、サチュレーション バイ ヒューによる調整域をはるかに上回っています。

  • アミーラ用のルックの作成
    グレーディングシステムの中で、画像パスは以下のステップを踏みます。

    1)Log Cフッテージをロード
    2)作成したカラーグレーディングを適用
    3)出力するカラースペースの変換(Rec 709, DCI P3など)にLog Cを適用
    4)リファレンスモニターに結果のルックを表示
    5)ステップ2)と3)を含めて、連結した3D LUTとしてアミーラ用のルックをエキスポート

  • 作業の流れとして、最初はARRI標準のLog C To Rec 709変換の3D LUT使用することをお勧めします。
    絶対条件ではありませんが、ニュートラルな状態でカラーグレーディングを始めることができます。
    標準のLog C To Rec 709変換の3D LUTは、オンラインのARRI LUT Generatorで作成することができます。

    注: デフォルトのレンダリング3D LUTは、トーン マッピングとガマット マッピングを行います。

  • アミーラLUT フォーマット
    アミーラ用の3D LUT は16ビット33x33x33 RGBキューブでエクスポートしてください。アリカラーツールは、カスタム3D LUTをインポートし、アミーラルックファイルフォーマットでセーブすることができます。

  • 一歩進んだLog Cワークフロー

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    主要な編集ツールの最新バージョンは、ベーシックなLog Cワークフローをサポートしています。Log C→ビデオ変換LUTを、Log Cフッテージに適用すれば、エディターはビデオトーンで編集作業を行うことができます。
    アミーラは、このコンセプトを一歩進めました。アミーラは、使用したルックを3D LUTとしてそれぞれのクリップのメタデータに埋め込んでいます。編集ツールで、このLUTを読み込めば、変換作業なしに直ちにフッテージに適用することができます。

  • NAB 2014において、Adobe社とAvid社は一歩先をゆく、アミーラのルックのコンセプトを活用する最初の編集ツールを発表しました。それによりエディターは撮影現場で使用されたものと同じルックでクリップを見ることができます。テイクごとに、エキスポートや変換、マニュアルでのルックの適用をする必要がなく、もちろん100% 復元可能です。

  • ルックの構成

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    そこで、アミーラには、いくつかの方法でルック パラメーターを出力する構造を持たせました。ソフト開発者はカラープロセッシングツールにベストフィットするものを使うことができます。

    扱うことができるAMIRAのルックパラメータは以下の通りです。
    ・CDLとVLP(ビデオルックパラメータ)から作成された3D LUT
    ・CDLとカスタムLUTから作成された3D LUT
    ・インポートしたカスタムLUTから作成された3D LUT(VLPやCDLパラメータは含まない)
    ・ASC CDLパラメータのみ

  • デイリーの作成

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    オフライン編集用のサイズの小さいファイルが必要、DNxHD 36のような編集用データを管理することができるほかのコーデックのファイルが必要、もしくは、編集ツールがLog Cファイルをサポートしていないなどの時にLog Cフッテージからビデオデイリーを作成する必要があります。

  • デイリー / オフラインワークフロー
    Rec 709は、そのままコンピュータやビデオモニター、もしくはデジタルプロジェクターで、エンコーディングなしで表示できるトーンが得られます。もし編集工程でカラーコレクションできない場合、Rec 709による撮影は有効な選択です。

  • DaVinci Resolve Liteは、このワークフローを使うことができる一般的なツールです。デイリー、カラーグレーディング、そしてマスタリングに使うことができます。ただし、Resolveは現在アミーラフッテージのルック情報(3D LUTとCDL)を読み込むことができません。それでもAMIRA カラーツールを使って、Log Cファイルからルックをエクスポートすることができます。このワークフローの詳細については、ARRIのダウンロードページの「DailiesUsingResolve10」を参照ください。
    Colorfront Express Dailesはデイリーやほかのデリバラブル(納品物)を作成する作業においてもう一つの有効な選択です。本製品はアミーラのルックファイル(CDL + 3D LUT)を完全にサポートした最初の製品の一つです。

  • 関連リンク

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