デジタル技術の進歩が見失ってはいけないもの|ユーザーズボイス05

モーションキャプチャの先駆者は
デジタルの未来に何を見るのか

株式会社モズー

竹原真治・棟方さくら 

 
──

最後にこれからの夢は?という質問を用意していたのですけど、もう先に言われてしまったかも知れませんね。

竹原

棟方さん、個人的に夢あるじゃない。あれ言わなくていい?

棟方

火星?

竹原

そうそう(笑)。

──

なんですか火星って?

竹原

棟方さんは小さい頃、筑波に住んでたって話でしたが、実はその前があって、それは火星なんです(笑)。

棟方

小さい頃、「私って本当に地球人かな」って思うことがあって、火星から来た気がするって思ってからずっと違和感があって。ものすごい痛い子みたいなんですけど(笑)。今、私は地球に派遣されていて、地球を学んでいるのではないかと、ずっと思っていたんです。小学校の卒業文集の寄せ書きに「火星に帰る」って書いたら先生にものすごい怒られた。書き直しを言われたけど「火星」だけはゆずれないと断固拒否(笑)。大学で物理系を選んだのも宇宙への興味があったから。勉強をしている時にNHKの『宇宙〜未知への大紀行〜』って番組を見て、自分の勉強していることがこんな映像で表現できるんだ、って思ったのがCGに興味を抱いたきっかけなんですよ。

 
──

あれ、冒頭ではそんな話は出ませんでしたよね(笑)。

棟方

「宇宙から来た」、「宇宙に帰る」って言ったら絶対引くじゃないですか。だから我慢してました(笑)。

竹原

付け加えると、棟方さんはその夢を諦めたわけじゃないから。

棟方

お金はかかりますが、宇宙旅行も夢じゃない時代。だから去年から虫歯を全部治しました。歯が悪いと行けないらしいので。

竹原

大学に勤めていた頃の気球の研究でも、実際に乗ったりしてるんだよね。

棟方

熱気球のパイロットライセンスも持っていて世界大会にも出たことがあるんです。

──

本格的だなぁ。棟方さんは相当な冒険家なんですね。気球で太平洋渡ってみたいなんてこと考えたりしませんか?

棟方

いや、それより今はロケットに乗りたい(笑)。

竹原

そういうわけで、棟方さんはいつか宇宙に帰っちゃうかもしれない。彼女が火星に戻ったら、うちも店じまいかな(笑)。